2016.9.9~11 槍ヶ岳-北穂高-奥穂高縦走(テント2泊)
【行 程】
■2016年9月9日(金)午前中小雨、午後快晴
6:30:沢渡駐車場(車をデポ)
7:30:新穂高センター(沢渡よりタクシー移動)
8:00:新穂高センター出発
10:40:滝谷出会
11:20:槍平小屋(小休憩)
13:30:千条分岐(体調不良の登山者の救助補佐でヘリ待ち)
16:10:槍ヶ岳山荘(テント泊)
■9月10日(土)快晴
5:30:槍ヶ岳山荘テント場出発(全荷物はテン場にデポ)
6:00:槍ヶ岳山頂
7:15:槍ヶ岳山荘テント場出発(テント撤収)
10:00:南岳小屋(小休憩)
13:30:北穂高山荘(大休憩)
16:00:奥穂高山荘(テント泊)
■9月11日(日)快晴
6:00:奥穂高山荘出発
7:00:奥穂高山頂
8:20:紀美子平(小休憩)
10:30:岳沢小屋(小休憩)
【装 備】
・靴:スポルティバ ドランゴSエボ
・ザック:ドイター エアコンタクト45L+10
・テント:プロモンテV15+専用グラウンドシート
・シュラフ:ファイントラック ポリゴンネスト9×6(ショート)
・マット:サーマレストZライトソル(2ブロックカット)
・調理具:スノーピーク焚+プリズムウルトラバーナー
・防寒:ダウン、ソフトシェル、エマージェンシーシート
・食料:朝食(パン、スープスパ)×2食分、昼食(パン、オニギリ)×3食分、他行動食
・水:2リットルハイドレーション
・他:救急セット、トイレセット
【登山日記】
2度しか経験のないテント泊、それも初の2泊。重量装備を背負ってのロングルートに大キレット通過などなど、溢れんばかりの期待と不安を詰め込んでいざ出発です!
9月9日(金)~
早朝(深夜?)3時に相棒と車で川越を出発。もちろん真夜中の中央道をひたすら沢渡へ向けて走ります。私にしては4時間は睡眠時間を確保できてまぁ上出来。体調まずまず。
沢渡駐車場で事前に予約していたタクシーに乗り換えて新穂高へ移動。料金約12,000円也。予約時にすったもんだ有った信頼性の低い(失礼!でも一般社会常識的にはそう思ってしまう・・・)回送サービスを使うよりは確実と判断しました。
新穂高センターで今一度装備を整えて憧れの北アルプスへ出発!!新穂高センターはとても綺麗で飲み物(売店は無し)、トイレ完備。朝8時前でも利用可能でした。
出発時は曇り、気温15度くらいで長袖シャツで十分な気温です。台風の多い2016年の夏ですが、心配してた台風も低気圧もこの期間は避けてくれてラッキー!
歩き始めの林道に飽きてきた白出沢出合を通過した頃に雨粒が大きくなってきました。
滝谷出合で川を渡る辺りまでは黙々と平坦な林道歩きが続きます。そしてここから本宅的な登山道の開始、のっけから厳しい急登で体力を削られていきます。
順調に槍平小屋を通過してコースタイムより少々早く千条分岐に到着。いよいよ空も晴れてきてさぁ槍ヶ岳へ!・・・・というタイミングで、道端に倒れてる登山者を発見。
夫婦2人の登山中、旦那様が低体温か何かで行動不能になったとの事。ブルブルと震えて青白い表情なため、手持ちの衣類やエマージェンシーシートをかぶせて岐阜県警のヘリを待ちます。
約1時間ほどで到着したヘリに夫婦一緒に無事収容。我々も槍ヶ岳山荘へ向けて再び歩き始めます。初日は16時過ぎに槍ヶ岳山荘到着でゴール!
山荘のテラスで飲んだスーパードライは格別の美味しさでした。
夕食は荷物軽量化のため山荘で頂きます。3,000mの山荘とは思えぬ豪華な夕飯に大満足の北アルプス1日目となりました。
9月10日(土)~
強風と寒さに耐えながら寝たような寝れなかったような・・・な2日目の朝。
前日と打って変わり晴天の今日は、まず空荷で槍ヶ岳山頂へ。運よく御来光渋滞とも重ならず、槍ヶ岳の大絶景を満喫!
早々に下山した後はテントを撤収してトイレを済ませ、いざ今回のメインイベント「大キレッド」へ出発します。
頭がおかしくなる程の大絶景を横目に、大喰岳~中岳~南岳と通過していき、南岳山荘でザックの水を捨てて軽量化を図り、大キレッドへ突入します。
A沢のコルまではとにかく必死に歩を進めましたが、最後の長谷川ピーク、飛騨泣きはどこかも気付かずに終了。高度感の恐怖よりもそのアップダウンにとにかく疲れたというのが正直な感想です。
北穂岳~涸沢岳間は大キレットほど恐怖感はありませんが、浮石が多い事とこの区間でちょうど疲労のピークがやって来る事が一番のネックでした。
オバちゃん登山ツアー渋滞に悩まされながらも涸沢岳を通過して16時に奥穂高山荘へ到着。何でもない土曜日なのに山荘は人人人・・・・・テントを張るスペースもなく、ヘリポートのコンクリ部も満員御礼。さすが超人気山荘、今まで見た事がない人混みに少々ウンザリで2日目も無事終了。
奥穂高山荘のテン場は稜線に位置するため、強烈な強風でフライシートが飛ばされるのでは・・・・と夜通し心配でした。
9月11日(日)~
さすがに前夜の疲労が出て体が重い朝。インスタントのスープスパでパンを流し込み、テントを撤収して奥穂高山頂へ出発。
マンガ「岳」のメイン舞台でもある奥穂高岳。山頂の祠を見た時は感涙しかけましたが、ここでも前日のオバちゃん登山隊の大渋滞が・・・・
今日は上高地へ向けて下山するだけですので、足早に奥穂高を後にします。前穂高までの吊り尾根は大キレッドと比べると一般登山道。紀美子平も問題なく通過して岳沢山荘で小休止を取り、そのまま一気に上高地は河童橋へ。
もっとスムーズに下山できると思いましたが、疲労と下りによる脚のダメージで奥穂高~上高地の下山はほぼコースタイム通りの時間となりました。
念願の北アルプス登山、2泊の山行と、38歳を目前にして一つの目標が叶った今回の登山。天候にも恵まれて本当に最高の登山となりました!
次は奥穂高から見た国内最難関ルート「奥穂高~西穂高」を歩きたいと思いますが、いつになる事やら・・・・(終)
【気付き】
・槍ヶ岳山荘も奥穂高山荘も夕飯が最高。テン泊者にも2,000円で提供してくれます。
・両テント場ともに強風を覚悟する必要あり。フライはしっかり張りましょう。
・大キレッドは捨てても良い手袋で。初心者はボロボロになります・・・
・繁忙期の大キレッドは考えただけで恐ろしい。最初は閑散期に!
・槍ヶ岳~奥穂高は体力的にハード。できればテントは避けて軽量化をお勧め。
・沢渡からタクシーを利用すれば、様々なルートが組めます(値が張るが)
・奥穂高山荘はゴミを回収してくれる神のような山荘。軽量化可能。