2017.2.10~11 西穂高口~西穂高独標手前(山小屋1泊)
【行 程】
2016年2月10日(金)薄曇~降雪
7:30:新穂高ロープウェイ無料駐車場
9:30:西穂高口
11:30:西穂高山荘着(チェックイン手続き)
12:00:西穂高山荘発
12:40:丸山
14:00:西穂独標直下
15:10:西穂高山荘着
2016年2月11日(土)降雪
7:30:西穂高山荘発
8:40:西穂高口着
【装 備】
靴:スポルティバ ネパールEVO
上着:finetrackニューモラップフーディー+finetrackドラウトセンサージャケット
インナー:montbellジオライン中厚手+finetrackドライレイヤー
パンツ:NORTHFACEバーブパンツ
アウター:finetrackエバーブレスアクロ上下
ゲイター:NORTHFACEアルパインロングゲイター
ザック:gregoryアルピニスト35
アイゼン:Grivelニューマチック12本
ピッケル:Grivelエアーテックエボリューション
ストック:LEKIアルミタイプ
【登山日記】
低気圧が西から北上してきている2月第二週の週末。
鳥取を始めとした西日本では大きな雪害が発生してるようで、唐松岳か北八ヶ岳か西穂高か悩みましたが、とりあえず行ける所までという事で、西穂高岳独標(行ければ西穂高岳)を目指す事に。
早朝3時に川越を出発、例のごとく圏央道から中央道、松本を経て4時間30分で新穂高ロープウェイ駐車場に到着。
この時点で登山者や観光客の姿はなく、のんびりと観光センターで用意を済ませていると、大型観光バスが続々と到着!
中から大人数の中国人と台湾人のツアー客が一気にロープウェイ駅に並び始めるではありませんか!始発ロープウェイに乗れないとかなりの時間ロスになるため、我々も急いで列に並びます。この時点で前には40名程でしょうか。ちょっと不安。
そしてふとデジカメを見るとSDカードが未挿入・・・今回は写真の掲載が少ないのはそういう理由です(泣)
ロープウェイスタッフの計らいで、観光客の列より先に乗車でき無事に山頂駅に到着。
この時点で結構な降雪があり、駅舎を出て登山道に入った瞬間、いきなりのラッセル。
それも膝上のラッセルが延々と続き、西穂高山荘まで辿り着けるか心配になっていたところ、前から10名程のグループが!
まさに神の助け。しっかりと圧雪してトレースが山荘まで続いていました。ありがとう!!
西穂高山荘でチェックインを済ませ、軽く食事をしてから丸山を目指します。
しかし外は結構な吹雪に変わり、丸山までもほとんどトレースがありません。ワカンもスノーシューも持たない我々は、アイゼンを装着して必死に山荘から丸山への急登を進みます。
ホワイトアウトするほどではありませんが、深い雪に脚を取られ思うように進まない中、なんとか丸山に到着。楽しみにしていた北アルプスの眺望もなく、刻一刻と身体は冷える一方です。
丸山を過ぎると、とたんに風が一層強くなり、バラクラバを装着しないと顔面が凍りつきそうな寒さです。
この辺りから長野県側に雪庇が目立ち始め、気を抜くとルートを外れてしまいそうになります。特にテクニカルな箇所はありませんが、ちょっとした岩場でどう進むか悩んでしまう場面も少なからずありました。
そして独標最後の急登に差し掛かると、完全にどのルートから登ればよいのか分からない状態です。夏は鎖(ロープ?)が掛かっているそうですが、積雪で何もみえず、大きく本来のルートから外れて10mほど登ったところで下山時の命の危険を感じ、撤退を決断。
この頃には風も強くなり、いよいよ手足顔面の寒さが耐えられなくなった事も撤退理由の一つです。西穂独標が冬山登山初級ルートというのは厳冬期を除いた時期の事ですね、とても初級とは言えない難ルートに感じました。
眉毛が凍りつく吹雪の中、なんとか西穂高山荘へ帰還。正直到着した時は安堵の気持ちで軽く泣きそうになりました。西穂高独標、あなどれない山です。
夕飯までビールを飲んだり荷物を整理したり、のんびり過ごします。
悪天候予報の平日だけあって、宿泊者は我々含めて6名のみ。しかも同じ部屋に泊まる登山者の方はまさかの香港人!
たどたどしい私の英語で四苦八苦しながらも、異文化コミュニケーションを満喫できた(・・のかな?)有意義な西穂高の夜でした。
早朝行動と独標アタックの疲れが出て、夜7時過ぎには爆睡。山小屋ではあまり眠れない私にしては珍しく朝までぐっすり。こんな日に限って翌日はロープウェイ駅まで戻るだけの行程なんですけどね・・・
翌日もかなりの吹雪でロープウェイの運行が心配になりましたが、何とかセーフ。
10時前には新穂高へ下山し、帰路につきました。
改めて厳冬期登山の厳しさと難しさを勉強させてもらった今回の登山でした。